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父から息子への「ダメ出し」1位は

最近の若者には覇気が足りない!――職場の飲み会などで展開される「若者論」の定番だ。では、最も身近な「人生の先輩」である父親からみると、就職を控えた我が息子はどう映っているのか。近い将来、息子が社会人として働きはじめるにあたり、自分が大学生~若手社員だった頃に比べて、「物足りないと思う点」を、大学生の息子を持つ40~50代の父親100人に聞いてみた。
 

〈自分に比べて息子が物足りないところTOP10〉

(16の選択肢から、1~3位を選択してもらい、1位=3pt、2位=2pt、3位=1ptとして集計。協力/アイリサーチ)

1位 積極性/チャレンジ精神 89pt
2位 根性 60pt
3位 粘り強さ/我慢強さ 55pt
4位 欲(上昇意欲や夢など) 52pt
5位 負けん気 50pt
6位 元気さ 37pt
7位 読書量 34pt
8位 行動力(フットワーク) 36pt
9位 人付き合いの力 32pt
10位 勉強(学問) 31pt

※番外編
11位 創意工夫する力(知恵) 28pt
12位 好奇心 25pt

「ヤル気」「根性」など、若者論の定番といえそうな特徴が上位に入った。自分の若い頃に比べて物足りないと思う理由は何なのか。父親のコメントは以下の通り。

【1位 積極性/チャレンジ精神 89pt】

「何かあると逡巡の時間が長く、行動に移せず、損をすることが多い。 やろうと思ったら、失敗を恐れず、どんどん行動した方が絶対いい」(57歳)
「無理・無茶をしない。失敗が許される若いころは、もっと積極的にチャレンジしたほうがよい」(58歳)
「何事もやってみてほしい。家に引きこもりみたいになっている」(54歳)
「頑張っているとは認めるがもう一息の努力がほしい」(54歳)

 

【2位 根性 60pt】

「楽なほうばかり考えてしまう傾向があるので、あえて苦難の道を進み、根性で乗り越えて欲しい」(52歳)
「厳しい環境に挑戦しないので、自分をもう少し追い込んでみるといいと思う」(46歳)
「根性はやはり現代の若者のようで若干物足りないと思うが、あたってくだけろ精神でがんばってほしい」(51歳)

【3位 粘り強さ/我慢強さ 55pt】

「諦めずにしつこく集中するタイプが希少で、企業が欲しがっていると思うので、あきらめずに頑張ってほしい」(52歳)
「特に息子は駄目だと思うとすぐに投げてしまう」(58歳)
「自分にもっと自信をもたないと直ぐに諦めたくなる」(55歳)

【4位 欲(上昇意欲や夢など) 52pt】

「何かにつけて優柔不断なところがあり、意欲に事欠く会話が多い」(46歳)
「控えめ過ぎて勿体無い。もっと自信を持っていろいろ試してみるべき」(50歳)
「全体的に今の事しか考えていないように思えます。 将来の事を今から考えるのはむつかしいとは思いますが、そのためにも色々なことを試してほしい」(59歳)

【5位 負けん気 50pt】

「もう少し喜怒哀楽を前面に出した方が良い」(48歳)
「思うようにならないとすぐにあきらめてしまうので、もっと貪欲になってほしい」(51歳)

「あと一歩踏ん張ればいいのに」「ここを変えればよくなる」…そんな父親からのアドバイスが多数並んだ。一方、自分よりスゴイと一目置いているところもあるようだ。自分が大学生~若手社員だった頃に比べて、息子のほうがすぐれていると思うことを聞いてみた。


 

〈自分に比べて息子が物足りないところTOP10〉

(1~3位を選択してもらい、1位=3pt、2位=2pt、3位=1ptとして集計。協力/アイリサーチ)

1位 素直さ 99pt
2位 人付き合いの力 85pt
3位 協調性 70pt
4位 粘り強さ/我慢強さ 58pt
5位 勉強(学問) 41pt
6位 積極性/チャレンジ精神 37pt
6位 行動力(フットワーク) 37pt
8位 根性 36pt
9位 元気さ 24pt
10位 負けん気 22pt

※番外編
11位 創意工夫する力(知恵) 21pt
12位 好奇心 20pt

上位に挙がった項目には、仲間意識や絆を大切にするといわれる、最近の若者の傾向がよく表れているような…。父親からの評価ポイントは以下の通り。

【1位 素直さ 99pt】

「協調性があるというか、優しいというか、相手のことも考えられることは、いい」(57歳)
「とっつきは悪いが、友達には素直で、数も質も父より多い。楽しいと思う」(52歳)
「親や人の意見を自分なりに解釈して取り入れること」(57歳)
「素直で謙虚なことは社会に出ても大切なことなので、今のまま失わないでほしい」(52歳)
「基本的に平和な時代に成長しているので素直」(58歳)

【2位 人付き合いの力 85pt】

「小さい頃から人怖じしない部分、これを武器に世の中を渡ってほしいものだ」(57歳)
「家に帰ってくると、高校時代の友人が来たり、友人の家へ行ったりと忙しない生活を送っている。但し、女友達は見たことがないが」(46歳)
「誰とでも仲良くなれるようだ」(56歳)
「多くの友人とよいつきあいをしている」(52歳)

【3位 協調性 70pt】

「皆友達の感覚はある意味素晴らしい」(55歳)
「意見の異なる人をまとめ上げる」(55歳)
「他人への心配り」(52歳)
「人付き合いは大事だからそのまま伸ばして欲しい」(55歳)

 

【4位 粘り強さ/我慢強さ 58pt】

「いったん取り組んだことには最後までつらさを見せずにやり遂げようとする姿勢がある」(54歳)
「受験勉強やクラブ活動で発揮した長所をこれからも持続してほしい」(49歳)
「コツコツ働くので、バイトも同じ先で長く従事し、結構貯金もしていた」(55歳)

【5位 勉強(学問) 41pt】

「一流大学に入ったから」(53歳)
「学習量、集中力ともに とびぬけている」(56歳)
「今の若い人は、昔に比べ、大学時代にまじめに勉強をしている」(58歳)

友達の多さや交友関係を評価する声が数多く並んだ。また、【5位 勉強(学問)】に寄せられた「一応、京都大学へ行っているので」(58歳)というコメントからわかるように、自慢の息子も多い模様。今回出てきた項目は、社会人になっても意識次第では磨きようがあるポイントばかり。いつまでたっても父親から期待されていることを忘れずに、日々精進したいものだ。

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