「部下の評価」重視ポイント1位は

会社員なら誰しも無関心ではいられないのが「昇進昇格」にまつわる話。「仕事のデキ具合」では大差ないはずの同期が、自分より早く昇進すると、「なぜアイツが…?」と首をひねりたくなることもあるだろう。そこで30~50代の課長職の男性200人に、「仕事の業績」以外で、若手社員の評価に影響しやすいポイントを調査してみた。
〈業績以外に若手社員を評価するポイントTOP10〉
(11の選択肢から1~2位を選択してもらい、1位=2pt、2位=1ptとして集計。協力/アイリサーチ)
1位 気配りのうまさ 120pt
2位 明るさ・元気さ 112pt
3位 礼儀正しさ 111pt
4位 遅刻しないなど時間の正確さ 65pt
5位 後輩からの人望 41pt
6位 叱られてもめげない芯の強さ 40pt
7位 (仕事以外の)人脈の広さ 32pt
7位 可愛げのある性格(人懐っこさなど) 32pt
9位 体力的なタフネスさ 25pt
10位 付き合いの良さ 9pt
※番外
11位 酒席の仕切りの上手さ 8pt
「気配り」「明るさ」「礼儀正しさ」など、第一印象を左右する項目が4位以下に差をつけて、TOP3となった。働き出すよりも前、体育会系の部活動などで教え込まれそうな要素だが…。上司たちが、仕事の評価に影響してしかるべし、とする理由は以下の通り。
【1位 気配りのうまさ 120pt】
「他人に気配りが出来ると言うことは、それだけ周りの状況に常に気を配っているということで、これは仕事を行う上でも大いに役立つ能力だから」(48歳)
「ビジネスを進める上で、空気を読んで対応できることは非常に大事」(48歳)
「今、これがなさすぎる。成果主義だけをやりすぎ」(50歳)
「仕事に余裕を持って取り組んでいなければできないから」(53歳)
「お客様に気を配ることができることで、良い仕事に繋がりやすいため」(39歳)
「気を使えて上手に振る舞える社員は将来見込みがありそう」(35歳)
【2位 明るさ・元気さ 112pt】
「このパワーがなければ、若手として成功しない」(49歳)
「社内、社外からも嫌われない事が重要だから」(44歳)
「失敗しても明るさがあれば、乗り越えられそうだから」(33歳)
「接客業なので明るい性格のものがよい」(42歳)
「雰囲気や気力が周りに良い影響を与える」(50歳)
【3位 礼儀正しさ 111pt】
「最近は礼儀正しさが失われつつあるので、昔のような礼儀正しさを身につけている若手社員は好感度が高い」(55歳)
「礼儀をわきまえている点で気配りもでき、相手の立場になって考えることができるなど広い視点をもっていると感じるから」(32歳)
「真剣さが表れていると思う」(46歳)
「会社人である前に社会人であれ」(53歳)
【4位 遅刻しないなど時間の正確さ 65pt】
「最低限のことがきちんとできている」(40歳)
「時間を守ることは最低限のことだから」(46歳)
「時間にルーズは全てに影響する」(46歳)
「時間管理に人間性が表れると思うから」(57歳)
「時間にルーズでは信用をなくす」(51歳)
【5位 後輩からの人望 41pt】
「人望とは人気ではないという前提で、信頼関係を築ける人材ということ」(59歳)
「先輩に媚びへつらって昇格に固執しているより、後輩に人望がある方が良いと思われる」(53歳)
「リーダーとしての素質に繋がるから」(46歳)
「周囲への影響力行使が大切」(48歳)
「人使いのうまさ」(57歳)
【6位 叱られてもめげない芯の強さ 40pt】
「叱られて落ち込んでいるようでは使い物にはならない」(51歳)
「何もしない人は叱られない。またそういう人は叱ると 消極的になり周りに悪影響を及ぼすが、芯の強い人は そのことを糧により成長していってくれる」(52歳)
【7位 (仕事以外の)人脈の広さ 32pt】
「人脈が広いという事は社交的で積極性がある事を意味するので」(50歳)
「自分だけで仕事できない。人脈は宝」(49歳)
【7位 可愛げのある性格(人懐っこさなど) 32pt】
「嫌われるより人懐っこいほうがどちらかを選ぶときに選んでしまう」(46歳)
「何かと目をかけられ、チャンスを与えられる」(47歳)
【9位 体力的なタフネスさ 25pt】
「深夜になっても翌日には元気いっぱいなところ」(54歳)
【10位 付き合いの良さ 9pt】
「やはり、相手あっての社会。付き合いが良いことは適応力を示す」(35歳)
TOP3に加え、時間管理や人望は、ビジネスを進めるうえで最低限必要な項目という認識がある模様。また、人脈や芯の強さは、ビジネスチャンスを広げたり成長し続けたりするために必要で、今後への期待も込めて選ばれているようだ。
ビジネスのベースは、人と人との関係。周囲と円滑な人間関係を築ける部下なら、クライアントや“将来の部下”との関係構築力も推して知るべし、ということだろう。責任あるポジションに昇進したければ、まずは周囲との接し方を見直すのが早道かも…。