ショック!授乳後に胸が垂れるワケ

授乳期は母乳をたくわえサイズアップした胸も、卒乳したらサイズダウン。このとき、バストラインの崩れが気になるという声は少なくない。卒乳後に胸の下垂やしぼみ・はりがなくなるなどのトラブルが出てくるのはどうして? 育乳カウンセラーの戸瀬恭子さんに聞いてみた。
「母乳はあげたぶんだけ、バストの負担になります。というのも、授乳するときに胸の底辺の筋肉である基底部からバストを外します。そうしないと、母乳が出ないのです。これは一度外れると元には戻りません。基底部からはずすと支えをなくした胸が重力にしたがい下垂してしまうのです。そのため、別の筋肉で補強する必要があります。私は、授乳前に大胸筋を鍛えることをオススメしていますよ」
大胸筋を鍛えると、卒乳後に筋力不足による胸の下垂を防げる。腕立て伏せなど、筋トレをしようとするとハードルが高いが、日常生活のちょっとした動きでも大胸筋を鍛えることができるそう。
「例えば、物を持つときに脇をあけると負荷がかかります。かばんを持つときや赤ちゃんを抱っこするときに、腕を少し前に出して、腕力で持ち上げないようにすると、大胸筋を使うので筋力アップに効果的ですよ」
●出産後のダイエットで胸がしわしわに…
また、下垂の原因は筋力低下だけでなく、栄養不足の解消も重要な要素だ。
「バストがしわしわになるのは、水分不足と栄養不足が原因です。特に出産後のダイエットは、授乳で子どもにとられる水分と栄養分を補給できず、胸に大ダメージを与えてしまいます。食事を改善するだけでも、バストの状態は復活しますよ」
戸瀬さん自身、3人の子どもを完全母乳で育て、断乳したのが27歳。1日約1.6リットルもの母乳を出していたため、胸のハリがなくなり、大きく垂れてしまったそう。食生活を整え、バストの状態を取り戻したとか。
「母乳をあげた日数×量×あげた子どもの人数が胸のダメージとして蓄積されます。フランスでは母乳育児を早めに切り上げる女性も多く、最近は日本でも増えていますよね。バストの美しさを考慮するなら、そういった選択肢もありかもしれません」
垂れたバストを少しでも蘇らせるためにも、日々の習慣で大胸筋を鍛え、バランスのよい食生活を心がけよう!